どんなシーンも泣けてくる

スター・ウォーズ崩壊の序曲 (Lucas books)

スター・ウォーズ崩壊の序曲 (Lucas books)

スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃」直前のブリッジノベル。
ナブーの戦いから10年経ち、崩壊の危機に瀕している共和国。辺境の惑星アンシオンを共和国から脱退させ、解体に追い込む勢力が暗躍。それを防ぐために、オビ=ワンとアナキン、ルミナーラ・アンドゥリとそのパダワン、バリス・オフィーの両師弟コンビを派遣して企てを防ごうとする元老院ジェダイ評議会。闇の勢力が、ますます力を増してきている時代で、クローン戦争へと繋がっていきます。
ここでのアナキンは、更に他と違う自己との闘いを強いられ、治癒力を学んでいる同じパダワンのバリスや、その師ルミナーラには理解不能なパダワンとして描かれています。母への思い*1と強いフォースは、ずっとアナキンにつきまとって離れない。
既にライトセーバーの戦いぶりは素晴らしいけれど、不安定な精神面が常に周囲を困らせるアナキン。彼もそれには気づいていて、本能のままに口をついて出た言葉を反省する。といったところは、エピソード2でもしばしば見られたところです。
この本の見所は、アナキンが朗々と母を想って歌い上げる場面。先住民族のアルワリ達の信頼を得るため、ジェダイの技をキャンプで披露するんですが、彼は歌い、ジェダイとしての欠点が強く見えてくるところです。最後は、見事にライトセーバーの技を披露する場面もあり、アナキンファンとしては、読み応えのある1冊です。

*1:母の記憶が無い他のジェダイには、肉親への愛は理解不能なんですね