「マイ★ボス マイ★ヒーロー」

7月8日から始まった長瀬智也主演の日テレ夏ドラマ「マイ★ボス マイ★ヒーロー」が、10話を終了してしまいました。有終の美。そんな最終回でした。
27歳やくざの若頭が、10歳も年下の同級生と一緒に過ごしたおよそ1年間の涙あり、笑いありの異色学園ドラマ。という前フリのときには、枠・設定共に不安な立ち上がりと思っていたのに、こんなに感動できる3ヶ月間になったとは。
最終回前から続いた熊田一家の学校襲撃には、野性の勘で「伏せろー」と第1話を活かす場面。卒業まであと1週間。たった1週間だったのに。。
あろうことか、熊田の前で「俺は卒業してぇんだ。みんなと一緒に卒業してぇんだ」と土下座をして頼み込むも、あり得ない要求と、やくざであるという自らの正体をばらされてしてしまう真喜男(長瀬智也)の怒りの鉄拳が悲しい。次々と襲われる先生方と3Aのみんなの前で雄たけびを上げながら、拳をふるう真喜男*1
留置場に面会に来てくださった南先生(香椎由宇)。心の中では真喜男に魅かれながらも、あくまで先生と生徒の立場を貫き通す姿勢に感動しました。そこで、先生への感謝の言葉を述べる真喜男には、涙せずにはいられないでしょう。真正面からぶつかってくれた先生への感謝の言葉とと、真喜男の悔し涙。もう、一緒にボロボロ泣くしかないシーンでした。
先生に自らの心中を吐露した後で、文化祭の写真を握り締めながらやっと爆酔する。見事な真喜男の心境の描かれ方です。
教室で真喜男に対峙したときも、今回も、いつもそこにある眼差しは、生徒を正しい道に導こうとする教師であろうとする姿でした。「教師ですから」この言葉に集約されていた南先生のポリシー。今時では、珍しくなってしまった旧式の、でも、やはりわたしなどは求めてしまう先生のあるべき姿だと思えました。これは、初回のサリバン先生の姿ともリンクしていますね。
「榊くん、優しかったよ。」正体が分かっても真喜男を好きという気持ちが変わらなかった梅村ひかり(新垣結衣)の最後まで揺らぐことがなかった気持ちと、親友としての桜なんとか(手越祐也)の心遣い。けれども、「住む世界が違う」ことを真喜男に告げられる二人の辛い気持ちが悲しくて、嬉しくて。舎弟たちに「ファー、ファー」言っていた真喜男に大笑いしたあとの、またもやの涙です。忙しい。
真喜男の正体を知った3Aの生徒たちの前で南先生が読み上げてくれた「交換日記」*2に、3Aで過ごした真喜男のあるがままの姿を思い出す面々の前で「今はいないけど、榊くんは確かに、ここにいました。…無かったことになんかしないで」と言ってくれた先生の言葉は、オープニングの職員室での教頭先生の言葉と、全く反対の言葉であり、人生において、「無かったこと」なんて無い。どんな辛いことも、楽しいことも、どれも消せない自分の人生なんですよね。


では、最後のマイボス、ツボだったところ

  • 生物の太田先生(中村靖日)は、実は28歳以下だったという衝撃の真実!?そして、長瀬のことも少し書いてくださっている中村さんのブログはこちら
  • 出たー!黒井(大杉漣)の「どうか、前向きにお考えを」と、妄想シーン。お決まりって嬉しい。
  • カズ(田中聖)差し入れの、お気に入りのアロマオイルの香り付き毛布の香りの吸い込み方の男らしさ。
  • 羊を13,985匹数えた真喜男。凄い!5桁が数えられるようになったんだぁ。って感心した次第でして(苦笑)。
  • 保釈後、熊田に向かって「負け犬の遠吠え」と言い切る真喜男。いやぁ、流石に大きな男になっています。にしても、熊田たちの怪我が凄いことに。
  • 出たー!真喜男の変顔ー!「うめめめ、梅村さんの声が」
  • 関東鋭牙会では、ケーキセットをご用意して、皆様のお越しをお待ちしております。Byじい。
  • スロットでの「大当たり」「真喜男」。ちゃんとリズム感あるじゃんねぇ。
  • マッキーが聖アグネス学園を疾走するとき、ちゃんとプリン争奪組もいましたね。
  • 組の卒業式。クラスメイト全員の名前を覚えていたんだね。「桜なんとか」は、「マッキー」に対するお返しだったのかしらん。ひかりちゃん、告白してくれてありがとう。でも、マッキーとしては、あれ以上は言えないよね。


「何故、人は学ぶんでしょうか?」これをテーマに、家庭教師につくのではなく、学校へ行かせた喜一パパ(市村正親)。やくざの跡目と高校生活との折り合いをどうつけるのか?どちらも筋を通した結末だったように思えます。
マイ★ボス マイ★ヒーロー」最高!はにゃ?どっかで何回も聞いたような。まぁ、細かいことはいいじゃん\(>▽<)/

*1:しかしながらですね、雨中の長瀬のカッコイイこと。惚れ惚れしちゃいました。特にシャツを破り捨て、体のトルネード?の刺青を見せるところの修羅のようなお顔。うぅーん、男長瀬智也、ここにあり。以前金さんのときに聞いた話だと、あれを描くのって、2時間ぐらいかかるし、その都度描かなきゃならないらしく、今回のは、かなりの精緻な作品だったと思うので、相当の腕の方に描いて頂いたのではないかと思うのです。実際、星野くんマネさんのブログに、取り直しのきかない1回限りの。という早朝の撮りは、このときのものだったと納得しました。見事なワンテイクと、このときの為にであろう鍛えた長瀬の上半身の筋肉。ステキ!の一言ですが、彼はこんなことがないときは、あまり鍛えないんですよね(^^ゞ

*2:デジタル化されていく世の中での「交換日記」は新鮮でした。心のキャッチボール。学ぶ喜びを知り、クラスメイトと団結していく姿。学校って楽しい!どれもが、真喜男の真っ直ぐな姿勢から生まれたものでした