どっちだか分からなくなりました

長瀬智也主演の『歌姫』第6話は−失くした記憶の中で愛した女?−。
1回目は前回から出演の美和子(小池栄子)が太郎(長瀬智也)を目の前にしたところで泣いてしまったのですが、もう2回目からは、あっちもこっちも泣けてしょうがない。
お話は、鈴(相武紗季)と一緒に中村まで一緒に買い物に出かけた太郎が、とうとう山之内の親分(古谷一行)と対面するところから始まる。
ここの長瀬の表情がね、無理に強がるでもなく、怯んでいるのでもなく、一歩も引かず対峙してくれるの。カッコイイーー!なのに、おばかなクロワッサンの松(佐藤隆太)。親分さんは、微かな記憶の中の勇さんではと連れて帰る。やっぱりこうゆう場面を見たかった。強い長瀬。男らしい長瀬。決して声高に叫ぶんじゃなくても、表情と身体で表現してくれる。それが嬉しい。
なのにね、太郎も早とちり。でも、それですっかり打ち解けた様子の親分と太郎は酒宴に。
やくざから足を洗い、政治家に転身すると話す親分に「政治家もやくざも似たようなもん」と言う太郎。政治家を目の当たりにしてきた太郎ならではの言葉なのかしらん?
この対面でやりこめられると安心していたクロワッサンの松は、とうとう舎弟の二人にまで認められなくなってしまう。可哀相というか、妥当というか。太郎と鈴を騙したし、身から出た錆だわ。


一方、美和子に連れられて土佐清水に帰って来てしまった鈴。美和子は旅館?鯖塩に泊まることになり、オリオン座でクリームソーダVSオレンジジュースの漫談(*^_^*)。緑色の服を着ているのに、舌が緑色になるのを恐れてしまう可愛い美和子と、中村で聞くはずだった太郎の話が気になる鈴。そりゃそうね。期待してワクワクしていたもんね。そして、ひまわりのブローチ。

今回、意外なライバル対決はメリーさん(遠山景織子)と鯖子さん(斉藤由貴)。東京土産のフラフープで息が切れそうになるまで回っているメリーさんが面白いし、でも、あんなに軽ーく回れるもんなのね。鯖子さんってば、明治生まれだって。

「おまん、東京の人かい?」「うんだ、東京から来たの」って、思いっきり東北弁な美和子さんは、飾らないし、明るい良い人なのね。メリーさんのお店で鈴から好きな人のことを聞くときにも優しい話しっぷりだったし。でも、恋のお守りをあげてしまって。。

山之内の親分さんは、太郎のことが気になってオリオン座まで来て確かめるも、出来ず、美和子に話してみる。でもねぇ、親分さんよ。あんなに男前で背が高い人。他にいますか?って考えてよ!プンプン。

おじである親分さんの話を聞いた美和子は、とうとう記憶を無くしてしまった太郎に会いにオリオン座へ。じっと目を瞑り、その時を待つ美和子。けれども、美和子の前に現れたのは、全く美和子のことが分からなくなってしまっていた四万十太郎と名乗る男。声が出ず、立ちすくんでひまわりのブローチを握り締め涙する。何度見ても、美和子に同調してしまう良いシーン。あの人は勇さん。わたしの愛した人。

前回の予告にあった鈴に抱きつく太郎は、ロマンティックな。とは言えなかったけれど、期待を裏切られることはなかった良いシーンだったし、ちっちゃな鈴と太郎の回想シーンはどんどん切なくなってきました。美和子と鈴。どちらも10年間のそれぞれの想いがあって、先週までは、確かに鈴のことを応援していたのに、今ではどっちなんだか分からなくなってきました。誰も悪くないのに、なんでこんなになってしまったんでしょう?あぁ、だから、余計に泣けてしまうんですね。最後に、風雲急を告げるな展開に輪を掛けるように浜子(風吹じゅん)が美和子のことを聞きに。終に太郎の身元を知ってしまう鈴以外の岸田家の人々。さあ、覚悟して見ないといけないようです。