終わってしまいました

長瀬智也主演のドラマ『歌姫』最終話〜ワシはお前を幸せにするぜよ〜。
とうとうその時がきてしまった四万十太郎と及川勇一。一人の人格とは思えないほど違った人生を過ごしてしまった土佐清水での10年間。町の人に愛され、助けてくれた岸田家の人に息子のように可愛がれた太郎。もう言葉にならない長瀬の演じっぷりにただただ涙した最終回でした。こんなに泣いたドラマはありません。『白線流し』でもこんなに泣かなかった。こう書いている間にも、涙は止まりません。そんな人が多かったのではないでしょうか?長瀬智也のドラマに出会い、何作も見てきたけれど、枯れない涙に感謝し、長瀬に感謝です。
最後のお話は、崖から転落してしまった太郎が昏睡状態から目を覚まし、けれども、そこには土佐清水で10年過ごした鈴ではなく、東京に住む妻の美和子がいました。美和子と話した太郎=勇一は初めて自分の娘の存在を知り、東京に戻ることに決めたくだりを堰を切ったようにジェームスに独白したところは、長瀬渾身の演技でした。最後の「グッときたぜよ」は綺麗な顔を歪めながら、まだ見ぬ娘を思っている父の顔でした。
どの場面も悲しく、特に自分の気持ちを押し殺したオリオン座での鈴と「今まで、本当にどうもありがとうございました」と頭を下げた勇一の涙を押し殺した表情は特に。
悲しいのに素敵すぎて、素敵すぎて悲しくて。そんな無限ループの最後のお話でした。