ピクトアップ

真夜中の弥次さん喜多さん」が大特集されてる最初の部分が弥次さんこと長瀬智也のインタビュー。「タイガー&ドラゴンSP」より半年前に撮影した映画なんですが、長瀬の宮藤官九郎さんへの思い入れがちょっと嬉しい。本当のところ、クドカンイズムってわたしにはギリギリなんですね。「池袋ウエストゲートパーク」も最初は見てたんです*1が、青少年を正しく育てようとしてる親(苦笑)としては、9時代の放送であろうが子どもには見せたくない。で、2回目からは見ませんでした。物事の表面だけを見てたんですね。原作も知らなかったし。桜庭さんからファンになった者としては、再度見る「池袋…」は新鮮で、長瀬ってこんな演技ができるんだぁ。凄い。って拍手しました。熱くて、正義感があって、でもそんなところは心の奥に隠してる。かっけーよ、長瀬ー!男だ!主役としての落ち着きもあって、そりゃ難事件もしっかり受け止めて解決できるわ。それも、脇を固めてくださった渡辺謙さんや、きたろうさん、阿部サダヲさん、そして窪塚洋介くんらのアンサンブルが活きてたからこそなんですけど。
って話が「池袋…」に反れてしまったんですが、弥次さん。クドカンのロックな部分に惹かれる気持ちはよく解ります。長瀬って本当は物静か*2で、言葉を選んで話してるんですが、ロック好きな者として共感できる部分でもあります。己の何かに抑圧されてる部分を、解き放ってくれるんでしょう。このインタビューを読んでると、つくづく、長瀬智也という人が、バラエティーでのTOKIOの末っ子としてバランスを保ってる位置や言動にしか目を向けられてなくて、俳優としてきちんと主役を張り、それなりに評価をされてきたことに目を瞑られてること*3が悔しくてなりません。「弟」のときにも、成長していく慎太郎氏を出すぎず演じたことや、そのあとの「タイガー&ドラゴン」では、一転して恐い人を演じられたこと。いつも言ってる「細かいことは忘れる」みたいなところだけをピックアップしてしまわれるのかもしれないし…。
長瀬が最後に言っているああ!自由だ!って気分が高まる作品にこれからも出会えるといいなあ。長瀬の全身を解き放ってくれるような作品に出会えますように。

*1:当時は長瀬ファンではなかった

*2:世間では「池袋…」のマコっちゃんみたいだと思われてるみたい

*3:ここの部分は後の中村七乃助くんがやはり語ってくれてます