必殺!

昨夜は夜9時から『必殺!2007』をほぼオンタイムで見ました。
もうとっくに奉行所を定年退職していなければならない中村主水藤田まこと)や、相変わらずキビキビと動き回る中村家の女性たち。お元気で、背筋が素晴らしい(^^)。
あるべきところにある。定番中の定番でした。
それに対するは、同じく南町奉行所同心の渡辺小五郎(東山紀之)。中村家と同じくムコ殿でありながら、表向きは豪華食卓にありつけるという身の上。主水と同じく昼行灯でも、何のリアクションもなかったような主水とは違って、芝居には目が無い様子。こちらはちと財力もありそうだったし。
そして大切な仕事人たち。
まずは経師屋の涼次(松岡昌宏)は元忍者で食通。仕事にかかるときの時代劇の所作が、時代劇慣れしていてステキでした。本当のところ、もうちょっと色っぽい役柄だと思っていたので、くのいち玉櫛(水川あさみ)とのカラミもなく、そこのところは残念でした。もっとお姉さん方に惚れられるとか、そんなのでも良かったのにね。とひつこく紫色に染まった松岡氏を見たかったわたしです。
殺しの技もね、地味だったので、もっと華麗に決めてもらいたかったですね。目線や指先の綺麗なところをね。あの三味線屋の勇次(中条きよし)と飾り職人の秀(三田村邦彦)よりももっと陽な役柄でした。
それから新人、からくり屋の源太(大倉忠義)。まあ、なんて時代劇らしい響きでしょう、からくり屋。今でもからくり人形を見ると、不思議な感覚になってしまうわたし。軽くタイムスリップできるんですね。
ちょっと分かりにくいヘビの技でしたが、エグイっちゃエグイ部位ですからね。仕方なかったかもしれません。
そして今回良かったのが元締めではなかった常磐津の師匠であり、情報屋の和久井映見。頼りなげな印象でしかなかった彼女が、とても江戸の空気を醸しだしていてくれて、元締めでもよかったぐらいの貫禄さえありました。
それに、菅井きん、白木万理、そして何より平尾昌晃の音楽と必殺独特の照明がぴったり嵌り、あっという間の2時間ちょいでした。
楽しかったぁ。